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Histoire - イストワール -
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禁じられた森へと向かったハリー。
その途中でスニッチに隠されていた蘇りの石を手にすることになり、
念じて、リリー、ジェームズ、シリウス、リーマスと再会する。
リリーとジェームズ…両親とちゃんと面と向かって話をするのは
これが最初で最後だろう…。
1作目の「みぞの鏡」ハリーは両親に会ったことがあるもの、
それは両親本人たちかは分からない…どちらかといえば
写った者の望みを叶える鏡だから「空想」「妄想」の類が強く、
これは会ったとはいえないと思う。
また4作目の炎のゴブレッドの終盤でこれは実際に話したことがあるものの
ヴォルデモートと戦っている最中だったので、ゆっくり話すことは出来なかった。
だから、きちんとした形で両親と向き合うのはこれが初めてに等しい。

シリウス。
彼は神秘部の戦いでベラトリックスに「死の呪文」によって殺されてしまうが
遺体は残らず、その体はベールの向こう側に消えてしまい、
本当に死んだかどうかは妙に有耶無耶のままで、
Arionも本当は死んでいないんじゃないか?と思っていた。
(まぁ、そう思いたかったのも事実)
けれど、蘇りの石によって現れた事でシリウスの死だ明確になってしまう。
彼は間違いなくあのとき、ベラトリックスに殺されてしまった。

そしてルーピン。
ルーピンがトンクスと結婚したことも、息子テディが居たことも
詳しくは映画版では明らかになっていない。
トンクスと結婚したことは明かされた…というよりも
さらりと流されていたんだけど、息子が出来たことはこのシーンを見るまで
分からなかったという事実。
ウィキやなんやで実はテディという息子がいて、
ハリーが後見人となって育てているという話は聞いていたけれど、
ちょっとでもルーピンの幸せそうな家族の映像を出して欲しかった…かな。

少しだけ会話した後にハリーは蘇りの石を森に捨て、
ヴォルデモートの元に行きました。
石を捨てた理由としてはシリウスの言葉が引き金だったんじゃないかと思うんですが、
「みんなここにいる」と言ってシリウスはハリーの胸を指しました。
だから目に見えなくとも、4人はずっと自分の胸の中に居ると分かって、
ハリーにとって石は必要なくなったから、捨てたんじゃないかと思います。
また蘇りの石については元々ヴォルデモートの分霊箱でもあった、
指輪(ダンブルドアが破壊したやつ)に付いていたのが蘇りの石だったらしいですね。
その辺の一切も映画版では明らかになっていないので早く原作を読んで
詳しく内容が知りたくてたまりませんが…。

さて、ヴォルデモートの元に向かえば、何故かハグリッドが
デスイーター陣営に捕らわれていて「え?」と思いました。
どうやら省かれた部分らしいので、これの意味も詳しく分かりません。
そして対決。
ハリーは杖を構えることもなく、ただ為すがままにヴォルデモートに殺されました。
自分が死ぬことでヴォルデモートの消滅に一歩近づくのなら…
自分の死さえ受け入れて、後は仲間に託したんでしょうね。
このとき、まさか死なずに済むなんて思っていなかったでしょうから、
このときのハリーは本当に死ぬ決心をしていたのだと思います。

白いキングズ・クロス駅での出来事はちょっと消化不良です。
難しいので、ここいらは原作を読むまで変なことは書かないで起きます。

だた、どうしてハリーは死ななかったのかという不思議は言いたい!
ウィキの考察では…ハリーはニワトコの杖の真の持ち主であり、
ニワトコの杖自身が持ち主であるハリーを殺すことを拒否したために
ハリーの中のヴォルデモートの魂(分霊箱)だけを破壊し、
ハリー自身の魂を傷つけることはなかった…と解釈してありました。

「…なるほど」

確かにオリバンダー氏の話では杖は意志を持った物だということなので、
ニワトコの杖が自分の真の使い手であるハリーを殺したくない。
という気持ちになったというのは分からないでもないです。
けれど、もしそうであったとしたら…ニワトコの杖は本来
死の呪いを放つことすらしなかったのでないかと思います。
術者が違っていたとしてもヴォルデモートの意志に従い、
それなりの力を与えていたニワトコの杖。
もし、術者に逆らったのならば…最初から術が放てなくなるのでは?
けれどヴォルデモートは「最大の防御」呪文を打ち破り、
多くの人をニワトコの杖で殺してきました。
それになにより、ハリーは白いキングズ・クロス駅で
夢にしろダンブルドアと出会ったということは、
1度確実にハリーは黄泉の入り口を彷徨ったとしか思えません。
1回は死んだ。けれど、生き返った。というのが事実な気がするんですよね。

他にもこういった意見がありました。

4作目「炎のゴブレッド」でヴォルデモートはハリーの血を使って復活を遂げたので、
その時点でヴォルデモート自身がハリーの分霊箱にもなった。と。
つまりハリーはヴォルデモートの分霊箱であり、
またヴォルデモートもハリーの分霊箱であったという解釈です。
分霊箱をすべて破壊しない限り、本体も完全な死を遂げないということなので、
ヴォルデモートが例えハリーを殺そうと死の呪文を掛けても、
ヴォルデモート自身が生きている限り、ハリーは死ねないのです。
けれど、ハリーの中にあったヴォルデモートの分霊箱は本人の手によって破壊され、
ヴォルデモート自身のハリーによって殺されます。
けれどハリーにとっては分霊箱を破壊されただけなので、
ハリーは死ぬことがなかった…。

「なるほどね」

と、考えさせられますが、これにもいまいちしっくりきませんでした。
第一に分霊箱を作るときは必ず「殺人」を伴うわけで、
例えヴォルデモートの復活にハリーの血を使っただけで、
分霊箱となるのかどうか…そのとき、殺されたのはディゴリーですが、
殺したのはハリーでもなければヴォルデモートですらない。
全く関係のないワームテールでした。
まぁ、ワームテールの腕もヴォルデモート復活の際の材料なので
その辺が絡んでくるとすれば、なんともいえませんが…
Arionとしてはハリー自身が殺人を起こした訳ではないので
ヴォルデモートの中にハリーの分霊箱説はないかなーと思っています。

じゃあ、Arionはどうしてハリーが死ななかったのか?という疑問を
どう考えているのかと言えば…「死の秘宝」ですよ。
Arionとしてはハリーが死ななかったのはハリーが死の秘宝を3つ揃えたからだ。
と、思っています。
最終章のタイトルはなんたって「死の秘宝」ですよ。
なのに表だって話に絡んできたのはニワトコの杖ばかり…
蘇りの石は後半にちょこっとだけ出てきて…
透明マントもグリンゴッツでちょこっとだけ…なんて、おかしいと思いませんか?
死の秘宝について語ってくれたのはルーナの父親で
そのとき彼が最後になんと言ったのか覚えていますか?

「3つ揃えると死を制する者になれる」

死を制する…それこそハリーが死なずに生き返ってきたことだと思います。
透明マントは1作の時からハリーの持ち物でした。
物語の通り、父から受け継いだハリーは透明マントの正当な継承者だと思います。
(まぁ、ジェームズがそれをどうやって手に入れたのかは不明ですが…)
そしてニワトコの杖。
ドラコの継承権をハリーが自ら知らずに奪い取って勝ち取った者。
そして蘇りの石。
これはダンブルドアによってハリーに渡されたもの。
禁じられた森でスニッチを開け、蘇りの石を手にした時に、
ハリーは死の秘宝の3つをすべて手に入れた状態になった。
だから、死の呪文を受けても「死を制する者」だからこそ、
それを跳ね返す事が出来たんじゃないかと思えました。
跳ね返すというと語弊があるかも知れないんですが、
ハリーは確実に1度は死んだと思うんですよね。
そして死を辱めるような意味合いで生き返った。

ただ、ダンブルドアが蘇りの石をハリーに託したのは、
このことを予期して、ハリーが死なないようにするために
3つ目の秘宝を渡したんだとは思うんですが、
だとすればダンブルドアはハリーの手にニワトコの杖が渡ることも
予期していたのか?と思うんですよね。
ニワトコの杖がドラコ所有のままであれば「死の制する者」にはなれない。
死を回避することは出来ない…。
ダンブルドアがどこまで未来を予見できていたのかは分かりませんが、
サブタイトルが「死の秘宝」であることも、
絶対になんらかの意味があると思えばこそ、
ハリーは死の秘宝を3つ揃えたからこそ、死を回避したと思います。
じゃなきゃ、ハリー・ポッターとニワトコの杖でいんじゃね?
って思うくらいに透明マントと蘇りの石がおざなりですよね。

事実は謎のままですが、Arion的には読者にこうやっていろいろな仮説を立てて
想像させることもまた面白くていいんじゃないかと思います。
すべての謎が完全に解けた方がすっきりはしますが、
「なーんだ!」で終わってしまうので、こうやって終わっても楽しめるように
多少は謎な部分か残っても楽しいですよね。

さて、蘇ったハリーはヴォルデモートと最終対決に望みます。
ここでかっこよかったのはネビル。
ヴォルデモートを相手に取り、あそこまで声を上げて喋れるようになったのかと思えば、
彼の成長にもう感無量ですね。
1作目の時なんておどおどした雰囲気しかなかったのに…笑。

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